「初めて出展するが、自社に合う業者がわからない」
「以前、立派なブースを作ったものの、集客に苦戦した」

 展示会出展において、ブースという「空間」を作り上げる施工・デザイン会社の選定は、多くのBtoB企業の担当者が頭を悩ませるポイントです。

 単に価格の安さやデザインの良し悪しだけで決めてしまうと、多大なコストをかけたブースが、ただのオブジェと化してしまう恐れがあります。本記事では、豊富なBtoB展示会支援の現場で培った知見をもとに、失敗しない施工会社の選び方を6つのポイントに整理して解説します。

 なお、展示会の施工やデザインについては、以下の記事でも取り上げていますので、あわせてご覧ください。

会社の実例を一覧で比較したい方
▶︎展示会のブース施工・デザイン会社18選

展示会運営全体の流れを確認したい方
▶︎展示会運営マニュアル

展示会ブース施工会社の選び方のまとめ

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展示会の成果は、施工会社選びで決まる?

展示会ブース施工会社の選び方で成功して商談している様子

 施工会社を比較する前に、まず「なぜ選び方がそこまで重要なのか」を押さえておきましょう。

●展示会の成果を分けるのは、見た目の魅力より明確さ

 せっかく予算をかけて洗練されたデザインのブースを作ったのに、通路を歩く来場者からは「結局、何をやっている会社か分からない」と素通りされてしまう。現場でも、こうした場面によく遭遇します。
 展示会で本当に重要なのは、アート的な美しさそのものではなく、来場者が一瞬で「自分に関係がある」と認識できるかどうかです。
 実際、来場者アンケートの調査データでも同様の傾向が見られ、印象に残ったブースの決め手としては、見た目の魅力以上に「展示内容の明確さ」が挙げられています。詳しいデータについては、ブース施工会社の紹介記事をご参照ください。

●一度施工してしまうと、後から作り直せない

 展示会ブースの怖いところは、一度施工してしまうと、会期当日にデザインや設計をやり直すことができない点です。数百万円規模の投資をしても、会期はわずか数日で終わってしまいます。だからこそ、打ち合わせや提案の段階で「本当にこの会社に任せて大丈夫か」を複数の軸から見極めておくことが欠かせません。
 次章から紹介する選び方のポイントを組み合わせて、総合的に判断できる会社を見極めていきましょう。

ブース施工会社を選ぶ前に、まず自社の情報を整理する

展示会ブース施工会社の選び方会議風景

 自社に合う施工会社かどうかを正しく見極めるには、こちらから伝えるべき情報を先に整理しておくことが近道です。以下の3点を整理してから、施工会社への問い合わせやコンペに臨むと、各社からより精度の高い提案を引き出せます。

●【展示会施工会社の選び方準備①】出展の目的・KPI

 展示会出展の目的は、大きく認知拡大とリード獲得の2つに大別されますが、両方を兼ねたいという声も少なくありません。その場合は優先順位をつけておくことが重要です。
 例えば「名刺獲得数◯件を主目標としつつ、副次的に認知拡大も狙う」のように、優先順位まで含めて数値目標を社内で言語化しておくと、後の会社選びで判断がぶれにくくなります。

●【展示会施工会社の選び方準備②】予算感

 展示会関連の費用として総額でいくらまで確保できるのか、また、デザイン費・施工費・搬入出費などの内訳に条件があるのかを、事前に自社内で整理しておきましょう。
 予算を明確に伝えることで、業者側も現実的な提案を用意しやすくなります。より詳しい費用相場については、以下の記事をご覧ください。

▶︎展示会施工費用の相場はいくら?サイズ別一覧と内訳・注意点

●【展示会施工会社の選び方準備③】会場・小間数の詳細

 出展する会場名、小間数、搬入出のルールは、施工会社が提案内容や見積もりを組み立てる上で欠かせない情報です。出展申込時の資料をもとに、早い段階で施工会社と共有できる状態にしておきましょう。
 これらの情報が整理できたら、次に紹介する見極めポイントを踏まえて、実際に各社を比較していきましょう。

【発注前に必ず確認したい】施工会社の実行力を見極める3つのポイント

展示会ブース施工会社の選び方のプレゼン風景

 デザインがどれだけ魅力的でも、それを期限内・予算内で、会場の規定通りに正しく建てられなければ意味がありません。まずは発注前に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

●【展示会施工会社の選び方①】出展目的と得意領域のマッチ度

 展示会に出展する目的が認知拡大やブランディングなのか、リードを多く獲得することなのかで、選ぶべき業者は異なります。リード獲得が至上命題であるにも関わらず、デザイン特化型の業者に依頼してしまった結果、「展示台が大きすぎて商談スペースが狭く、名刺交換すらままならなかった」という失敗談は少なくありません。
 まずは自社の目的とKPIを施工会社に伝え、それを達成するための具体的なブースの機能を提案してくれるかを確認しましょう。

●【展示会施工会社の選び方②】BtoB商材・自社業界への理解度

 BtoBの商談を目的とした展示会は、一般消費者向けのBtoCイベント装飾とは求められるノウハウが異なります。製造業の専門的な強みや、SaaS特有の無形商材の見せ方を理解していない業者に任せると、ターゲットに興味を持ってもらえない看板が完成してしまいます。
 過去のポートフォリオを見せてもらい、自社と同業界での支援実績があるかを見極めることが重要です。

●【展示会施工会社の選び方③】見積もりの透明性と追加費用の有無

 展示会の施工費用は、初期の見積もり額と最終的な請求額に乖離が生じやすい領域です。初期見積もりが安くても、後から電気工事費や壁面出力費などが追加請求され、予算をオーバーしてしまうケースが見受けられます。
 見積もりをもらった際は、記載された項目以外に、追加で発生する可能性のある費用がないかを、必ず確認しましょう。

【展示会ブースをより良くするために】施工会社の現場力を測る3つのポイント

展示会ブース施工会社の選び方の施工風景

●【展示会施工会社の選び方④】会場ごとのレギュレーション・施工実績

 展示会場には、消防法や高さ制限など独自のレギュレーションが数多く存在します。特に大型ブースの施工では、この対応を誤ると当日になって設営が認められないという致命的な事態にもなりかねません。
 出展予定の会場・規模での施工実績について、事前の確認項目に入れておきましょう。

●【展示会施工会社の選び方⑤】コストの柔軟性・代替案の提示力

 提出された見積もりが予算をオーバーしていた際、部材の変更や仕様の調整などで、コンセプトの「核」を損なわずにコストカットする代替案を、どれだけ素早く出せるかも判断材料になります。
 用意されたパッケージプランの中でどれだけ自社のカラーを出せるかも、あわせてチェックしておきたいポイントです。

●【展示会施工会社の選び方⑥】担当者との相性・コミュニケーションのしやすさ

 施工プロジェクトは、発注から本番まで複数回のやり取りが発生する共同作業です。実績が豊富でも、こちらの意図を汲み取ろうとせず一方的な提案を続ける担当者では、当日までに認識のズレが生じやすくなります。
 初回の打ち合わせで、こちらの課題や要望を深く掘り下げて聞いてくれるか、疑問点に対するレスポンスが早いかを見ておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。

なお、パネルやノベルティなどのクリエイティブ制作会社の選び方は、以下の記事で解説しています。

▶展示会クリエイティブ制作会社とは?成果を出すための選び方と成功事例を解説

展示会担当者のミギウデ

展示会ブース施工会社の比較時に陥りがちな3つの失敗パターン

展示会ブース施工会社の選び方のアドバイス風景

 ここでは、数社のコンペや相見積もりを行う際に、発注担当者が選定時に陥りやすい判断ミスを紹介します。「なぜ、その会社を選んでしまったのか」という原因側の視点で振り返ってみましょう。

●【展示会施工会社の失敗①】パース図(CG)の「見た目の美しさ」だけで即決してしまう

 提案されたデザインパース(CG画像)の見た目のよさだけで業者を選んでしまうケースです。BtoB展示会において、デザインの良さが必ずしも商談に直結するわけではありません。
 見た目だけで選ぶと、後々になって商談スペースやパンフレットの収納スペースなど、実務面の不具合が多発します。デザインだけでなく「どこで声をかけ、ヒアリングするか」という営業動線が設計されているかを評価軸にしましょう。

●【展示会施工会社の失敗②】見積もりの表面的な安さに飛びついてしまう

 複数社の相見積もりで、表面上の金額が一番安い業者に安易に発注してしまうパターンです。先に解説した通り、安いと思っていた見積もりが「基礎工事のみ」で、照明や床材などがすべて「別途オプション」となっており、最終的な請求額が高くなってしまうことがあります。
 表面的な金額だけで判断せず、オプションを含めた金額までしっかりとヒアリングし、総額を把握した上で比較検討してください。

●【展示会施工会社の失敗③】自社業界やBtoB展示会ブースのノウハウを確認せずに発注する

 「有名な大手だから」という理由で、自社業界やBtoBの展示会実績を確認せずに発注してしまうケースです。BtoCの派手なイベント装飾が得意でも、BtoB特有の堅実な商談ブースのノウハウを持たない業者は存在します。
 必ず過去のポートフォリオを確認し、BtoB商談を目的とした支援実績があるかを見極めてから会社選びを進めましょう。

【業者比較に使える!】展示会施工会社の選び方チェックリスト

展示会ブース施工会社の選び方のチェックリスト

 複数社からデザイン案や見積もりを提示された際、どの業者に発注すべきかを客観的に見極めるためのチェックリストです。表面的なデザインや価格に惑わされないよう、コンペ時の評価シートとしてご活用ください。

【実績・ヒアリング力】

  • □ 自社の出展目的やターゲット層を深くヒアリングしてくれたか
  • □ BtoB展示会での実績や、自社と同業界での施工実績を提示してくれたか
  • □ 出展予定の会場の搬入出ルール・レギュレーションに精通しているか

【提案内容】

  • □ パース図に営業担当者が声をかけやすい動線が計算されているか
  • □ 通路を歩く来場者に対して、「何の課題を解決する会社か」が伝わる設計になっているか
  • □ 当日の運営スタッフの人数を考慮した商談スペースや、十分なバックヤードが確保されているか

【費用・見積もり】

  • □ 見積もり書の項目は詳細に記載されており、「一式」などの不明瞭な表記はないか
  • □ 電気の引き込み工事、壁面出力など、追加請求されやすい項目が見積もりに含まれているか
  • □ 予算上限を伝えた際、その範囲内で費用対効果を最大化するための代替案を提示してくれるか

【成功事例】ブースと営業力を合わせて商談を生む方法

株式会社セカツクの展示会支援サービス成功事例

 どんなに素晴らしいブース空間が完成しても、そこに立つ「人」の動きが悪ければ、商談は生まれません。ここでは、施工で作った空間を、営業のプロの力で最大限に活かした企業の成功事例をご紹介します。

●【展示会成功事例①】株式会社UPSIDER様

【課題】
インバウンドでのリード獲得は順調だったものの、接点が少ないエンタープライズ(大手企業)層へのアウトバウンドアプローチに課題を抱えていた。
展示会には出展していたが、コンパニオン派遣サービスでは「声がけしてノベルティを渡すだけ」に留まっており、商談や契約に繋がる営業的な導線を作れていなかった。

【施策】
展示会支援の外部サービスを導入。「単なる声がけ」で終わらせないために、自社ブース内へ引き込み、社員(営業担当)へパスするという明確な連携フローを設計・実行した。

【成果】
コンパニオンでは実現できなかった声かけからブース内接客への理想的な導線が完成。
自社スタッフの接客リソースがパンクした際には、支援スタッフが臨機応変にブース内の一次接客までを代行し、機会損失を防ぐと同時に価値あるリードを多数創出した。

▶︎ポイント
会期中であっても、常に現場でPDCAを回してスピーディーに改善し続ける、展示会独自のノウハウが成果に直結します。
役割分担を明確にし、集客のプロに集客を任せることで、出展全体の投資対効果が飛躍的にアップすることを示す好例です。

詳細:https://sekatsuku.jp/casestudy/promotion/1595/

●【展示会成功事例②】株式会社ビザスク様

【課題】
出展数を拡大する中で、すべてを内製で運営することによる通常営業工数の逼迫が課題となっていた。また、メンバーの得意不得意によって名刺獲得数に個人差が生じ、展示会ごとに成果のばらつきが出るため、ブース全体の目標枚数を安定して達成できない状況に直面していた。

【施策】
自社のブランドイメージを守りながら、社員と同等の動きができる営業特化型の支援を導入。
フロントでの名刺獲得を全面的に任せ、関心の高い来場者のみをスムーズに自社社員へ引き継ぐ連携フローを設計した。

【成果】
前年度比で名刺獲得枚数が200〜400%
となり、全体の獲得目標を大きくクリアした。ブース前での対応を切り離したことで、自社社員は温度感の高い顧客への詳細な説明や商談設定に集中できる環境を実現。

▶︎ポイント
フロントでの集客を営業スキルを持ったプロに一任することで、自社社員が最も価値を発揮すべき「確度の高い顧客への接客」に集中できる環境が整います。
現場の対応力とモチベーションを高い水準で維持できるパートナーを選ぶことで、社内のリソースを守りながら展示会の投資対効果を最大化させることが可能になります。

詳細:https://sekatsuku.jp/casestudy/promotion/1642/

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展示会施工会社の選び方に関するよくある質問(FAQ)

展示会施工会社比較のFAQ

 最後に、展示会施工会社選びに関して、よく寄せられる質問にお答えします。

●Q1. 施工会社の選定は、会期のどれくらい前から始めるべきですか?

A. 遅くとも会期の3〜4ヶ月前には複数社への声かけや相見積もりを始めるのが理想的です。実績のある人気の業者は、大きな展示会が重なる時期だとすぐにスケジュールが埋まってしまいます。
デザインのすり合わせや修正にも時間がかかるため、出展が決まったら早めに動き出すことをおすすめします。

●Q2. パッケージブースでも集客はできますか?

A. はい、十分に可能です。システムパネルを使ったパッケージブースは、目立ちにくいという弱点がありますが、これは工夫次第でカバーできます。オリジナルのタペストリーを持ち込んだり、運営スタッフの積極的な声かけで活気を出したりすることで、工夫次第では、木工ブースに劣らない集客成果を上げることも可能です。

●Q3. 相見積もりは何社くらい取るのが適切ですか?

A. 3社程度を目安にするのが一般的です。1〜2社だけでは価格・提案内容の妥当性を判断しにくく、4社以上になると比較・調整の工数が過大になりがちです。
タイプの異なる会社を含めて3社程度に絞ると、効率よく自社に合う1社を見極められます。

●Q4. 担当者との相性は、何で見極めれば良いですか?

A. 初回の打ち合わせで、自社の課題や要望をどれだけ深く聞き出そうとしてくれるかを見るのがおすすめです。
こちらが話す前から一方的にテンプレートの提案をしてくる担当者よりも、質問を重ねて意図を確認しようとする担当者の方が、後工程での認識ズレが起きにくい傾向にあります。

まとめ|展示会施工の段階から、商談を生み出す体制づくりを

株式会社セカツクの展示会包括支援サービス「展示会担当者のミギウデ」

 本記事では、展示会施工会社の選び方について解説しました。自社の目的に合った、機能的なブースを作れる施工会社を見つけることは、展示会成功のための第一歩です。

 しかし、実際の展示会運営担当者は、普段の業務と並行して準備を進める必要があり、施工会社選びにじっくり時間をかけられないことも多くあります。

 株式会社セカツクの展示会運営まるごと代行サービス「展示会担当者のミギウデ」では、貴社の課題やリソースに合わせて、展示会運営におけるすべての「ノンコア業務」を強力にサポートします。

 会期前の出展計画やブースデザイン・施工から、当日のプロ人材による熟練の集客・接客、そして会期後の即時データ化やインサイドセールスによる商談獲得まで、一気通貫で支援可能です。

主な特徴は以下の通りです。

・350社・3865日超の豊富なサポート実績に基づき、各業界に精通した専任チームが成果を最大化する設計図を策定

・貴社専任のディレクターが窓口となり、複数ベンダーとの煩雑な調整や進行管理などの事務作業を一本化

・営業代行会社が主体のプロ人材を派遣し、名刺獲得からサービスデモまで対応して出展ブースを「商談を生む空間」へ変革(名刺獲得数平均150%~200%UP)

・名刺の即時データ化と72時間以内の高速追客により、温度感が高い状態での商談転換率を平均3倍に向上

・担当者様の展示会関連業務を平均60%削減し、戦略立案や重要商談といった「本来やるべきコア業務」への専念を実現

・直近の活用事例「弁護士ドットコム株式会社様」
        「Sky株式会社様」

展示会の成果に課題を感じている方は、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

この記事を書いた人

株式会社セカツク 代表取締役 若井田 徹

株式会社セカツク 代表取締役 若井田 徹

2013年よりBtoBマーケティングに従事。営業代行大手のアズ株式会社にて取締役を歴任し、累計500以上のプロジェクト、350社以上の営業支援を牽引。2020年に株式会社セカツクを創業。インサイドセールス代行・展示会リード獲得の中でも、「展示会×アウトバウンド」に強みを持ち、通算1,000社以上の商談創出を支援しているBtoB営業・マーケティングの専門家。

展示会担当者のミギウデ

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