自社の営業ノウハウや人的リソースの不足を解消するべく、昨今活用している企業が増えている営業代行。実際に社内に必要以上の営業マンを抱えるよりも、事業拡大や新サービスを拡販するタイミングで営業代行に依頼をすれば、コストの最適化が可能になります。

 では、いざ営業をアウトソースしようと決めたとしても、数多く存在する代行会社からどこを選べばいいのか、お悩みの営業責任者も多いのではないでしょうか。特に気になるポイントとしてよくお伺いするのが料金体系についてです。

 営業代行会社の料金体系には、大きく分けて成果報酬型と固定報酬型の2種類があります。まずは自社サービスの特性や営業活動を考慮して、どちらの料金体系がコストパフォーマンスに優れているかを判断しなければいけません。

そこで今回は、リード・アポイント獲得に特化したテレマーケティングにフォーカスして、報酬型を決めるときに役立つ比較ポイントに加えて、第3の選択肢として注目を集めているハイブリッド型についてご紹介します。
 ハイブリッド型は成果報酬型と固定報酬型のメリットを組み合わせたおすすめの料金体系です。

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成果報酬型・固定報酬型の基本事項

●成果報酬型とは

成果報酬型は、獲得した成果=リード・アポイントの件数に対して費用が発生する料金体系になります。不要なコストをかけずに商談機会が得られるので、ニーズが見えない新サービスや新規事業をリスクヘッジしながら営業したい企業に向いています。

●固定報酬型とは

一方で固定報酬型は、コール数やアプローチ先の企業数など、活動量に対して費用が発生する料金体系です。成果に対して保証されないケースが多いですが、予算を事前に把握可能で、ターゲット策定や市場調査などのナーチャリングをおこなう際に役立ちます。

成果報酬型と固定報酬型の比較ポイント

●費用感

いくら人的リソースや営業のプロフェッショナルに任せるからといって、費用対効果が得られなければ外注する意味が無くなってしまいます。効率的に売上向上を目指すためにもまず知っておきたいのが費用感です。

 成果報酬型の費用は、1アポイントにつき2〜3万円が相場になります。ただ想定されるアポイント獲得率によっては1万円台に抑えられたり、逆に5万円以上まで引き上がることもあるので、詳細は各営業代行会社に問い合わせるのがいいでしょう。

 固定報酬型の場合、活動量を確定するためにアプローチ先1社につき3コールといった最大コール数が定められます。したがって、以下のような計算で費用が算出されます。

 ◆コール1件250円×最大3コール完了×アプローチ企業数=総費用◆

例えば500社に向けてナーチャリングを実施したいなら、37万5,000円の費用がかかる計算です。ただ得られた情報量にインセンティブが発生したり、初期費用や事務作業費などが加算されたりすることもあるので、こちらも注意が必要になります。

●獲得可能なアポイント・リード数

 続いて多くの営業責任者が気にかける要素として、どれだけの商談数が確保できるかというアポイント獲得数が挙げられます。

 成果報酬型ではリードやアポイントに費用が紐づいているので、月ごとの目標獲得件数を設定します。件数はケースバイケースですが、アプローチ先の状況を探る意味でも20件以上を目標にすることが多いです。営業代行会社は定められた件数にコミットするために稼働しますが、アポイント獲得率が低迷すると、活動量が担保されないため稼働率を下げる代行会社も見受けられます。

 固定報酬型では想定されるアポイント獲得数を提示することはありますが、アポイントの獲得数が保証されないことがほとんどです。例えば100万円の予算をかけたがアポイントを1件も獲得できなかった、といった事態も覚悟しなければなりません。

 もちろん成果報酬型・固定報酬型問わず、営業代行会社側はアポイント獲得に向けて尽力します。しかし料金体系の仕組みを理解すると、結果へのコミット力が決して高くないことが窺えます。

●リード・アポイントのクオリティ

仮に大量のアポイントが獲得できたとしても、受注に繋がるリードなのか、自分たちが求める顧客になり得るかは別の問題になります。

 営業代行サービスでは、部署や職種などのターゲット策定を施策開始前におこない、原則としては決められた内容に沿ってアポイントを獲得します。
 しかし成果が売上に直結する成果報酬型の場合、数を求めるあまり確度の低い相手や、条件外のターゲットを無理矢理アポイントにしてしまうケースもあるようです。もし成果報酬型の代行会社に依頼するなら、事前の条件設定を詳細に取り決めることをおすすめします。

 固定報酬型ではアポイントの数に縛られる必要がないため、依頼側の要望に応じて、アプローチ先の予算や時期といった、いわゆるBANT情報を詳細に聴取することが可能です。そのため中長期的な育成を見据えたリード獲得施策として効果的ですが、受注に直結するような結果にならないことも考慮しておきましょう。

●顧客との連携や問い合わせ対応

「数日試したが、アプローチ先を見直したい」、「アポイント先から緊急の連絡があった」など、顧客対応のスピードや頻度も注意しておきたいポイントです。
これには料金体系以外にも、営業代行会社の規模感やサポート体制も関わってきます。一概に比較はできませんが、成果報酬型より活動量が担保されている固定報酬型の方が対応力が高い傾向があります。

●成果報酬型VS固定報酬型 総評

このように成果報酬型と固定報酬型で、それぞれメリットとデメリットが異なります。大きく違うポイントを以下にまとめました。

◆成果報酬型◆
・無駄な費用は発生しない
・アポイントの数に対してコミットするが、獲得できないと稼働率が下がる可能性あり
・数を確保するために、確度の低いアポイントが混在することも

◆固定報酬型◆
・アポイントの数は保証されない
・事前に擦り合わせれば、情報量が豊富なリードを獲得できる
・短期的な受注施策には向いていない

第3の選択肢ハイブリッド型

成果報酬型と固定報酬型、両者とも一長一短でどちらを選べばいいか判断が難しいですよね。そこでおすすめしたいのが、昨今注目されているハイブリッド型です。

●成果報酬と固定費の良いとこどり!ハイブリッド型の概要

ハイブリッド型のサービスは、基本的には成果報酬型と同じく、獲得したアポイントの数に対して費用が発生し、加えて活動費として数万程度の月額費用がかかります。
一見コストが嵩むように感じますが、リストの作成・提案や定例ミーティングを実施するなど充実したサポート体制のもとで、費用を最適化しながら成果を出すことが可能です。

それでは具体的に、どのようなメリットがあるのかを紹介します。

●メリット1「ランニングコストを抑えられる」

 固定報酬型では、全ての費用が固定費に含まれてしまいます。しかしハイブリッド型では活動量と成果報酬の費用を切り分けることで、ランニングコストを最低限に抑えられます。そのため40万円以上のコストをかけて成果が得られないといったリスクを軽減可能です。

●メリット2「コミット意識が高い」

完全な成果報酬ではなく一定の固定費を貰っているので、成果報酬型と比べて目標獲得数に対するコミット意識が高いのがハイブリッド型です。成果が芳しくない場合は、稼働率を下げるのではなく、獲得率を上げるための対策を提案することで目標件数実現を目指します。

●メリット3「綿密な顧客連携」

営業活動の状況は刻々と変化します。
細かいフィードバックを踏まえて営業戦略を修正したいのであれば、日々のやり取りは成果を出す上で必須ともいえる重要事項です。
ハイブリッド型は活動費に顧客対応の費用が含まれているため、スピード感のある密な連携ができます
しかし営業代行会社によって対応力の差があるため、依頼する前に確認することをおすすめします。

●メリット4「アポイントのクオリティが向上する」

密な連携によって認識齟齬が生じにくいのも、ハイブリッド型の魅力です。
そのため二人三脚で伴走できる仕組みをうまく活用すれば、施策を続けるほどにアポイントの質が向上していきます。結果的に自社のインサイドセールス部隊として機能させられるのも、ハイブリッド型ならではのメリットですね。

まとめ

営業代行会社は、自社の売上を促進させる有効な手段ですが、選択を間違えると結果に繋がらないリスクも十分に考えられます。
成果報酬型と固定報酬型、そして両者を組み合わせたハイブリッド型。おすすめはハイブリッド型ですが自社の営業状況を鑑みて、比較ポイントをしっかり押さえながら最適な料金体系を選ぶようにしましょう。

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