「飛び込み営業は時代遅れだ」「インターホンを押すのが怖い…」——。多くの営業担当者が、訪問営業に対してそんな苦手意識を持っているのではないでしょうか。
 「迷惑だ」、「押し売りだ」と思われていないか不安になり、なかなか成果に繋がらないケースも少なくありません。

 しかし、もし成果が出ないのであれば、それは手法そのものではなくやり方が古いだけなのかもしれません。
 実は、顧客との接点がデジタル化する現代だからこそ、適切に設計された「戦略的な訪問営業」は、他社と差別化できる強力な武器になり得るのです。

 今回は「飛び込み営業」が嫌われる理由を分析した上で、「押し売り」と思われない現代型の訪問営業で成果を出すための実践ステップを、BtoB営業のプロの視点から徹底解説します。
 この記事を読めば、訪問営業に対する苦手意識がなくなり、明日からの営業活動に自信が持てるようになるはずです。

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なぜ飛び込みの訪問営業は迷惑・押し売りと嫌われてしまうのか

飛び込み営業 訪問営業のNG行為をしている男性

 多くの人が「飛び込み営業」と聞くと、ネガティブなイメージを抱きます。まずはその原因を正しく理解することが、「飛び込み営業」を改善するための第一歩です。
 嫌われる主な理由は、以下の「3つの”ない”」に集約されます。

飛び込み営業が嫌われる理由「3つの”ない”」

① 相手の都合を考えてい“ない”
相手が誰で、何に困っていて、今忙しくないか、といった情報を一切考慮せずに一方的に訪問するため。

② 関係性が構築できてい“ない”
初対面で信頼関係がないにもかかわらず、いきなり商品やサービスを売り込もうとするため。

③ 有益な情報が“ない”
相手の課題を調査せず、誰にでも同じ説明を繰り返すため、聞く側にメリットが感じられないため。

 これらの要因が重なることで、「迷惑な押し売り」という印象を与えてしまいます。現代型の訪問営業では、これらの課題を一つひとつクリアにしていく必要があります。

飛び込み営業は本当に時代遅れ? データで見る訪問の「辛さ」と「可能性」

飛び込み営業 訪問営業を辛いと感じている若手社員

 「飛び込み営業は時代遅れ」という意見は本当なのでしょうか。その答えを探る上で、まずはBtoBの訪問営業担当者が、自身の業務をどのように感じているのか、客観的なデータから見ていきましょう。

飛び込み・訪問営業データ①:「辛い営業」の筆頭

 株式会社オンリーストーリーが行った調査によると、BtoBの訪問営業担当者が行っている営業活動の中で、「辛い」と感じる割合が最も高いのは「飛び込み営業」で、実に77.6%もの担当者が精神的な負担を感じていることが明らかになりました。
 次点の「テレアポ」(47.4%)と比較してもその負担の大きさが際立っており、営業する側も飛び込み営業に消極的になっていることを示唆しています。

データ引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000015335.html

飛び込み・訪問営業データ②:「受注率が低い」と感じられる「飛び込み営業」

 同調査では、「受注率が良いと感じる営業活動」についても質問しており、「飛び込み営業」はわずか14.4%と、他の手法に比べて極めて低い結果となっています。
 多くの営業担当者が「辛い上に、受注に繋がらない」と感じているため、「飛び込み営業=時代遅れ」というイメージが定着していると考えられます。

だからこそ「戦略的訪問営業」にチャンスがある

 しかし、見方を変えればこれこそが大きなチャンスです。多くの競合他社が「非効率・辛い」と感じて訪問営業から手を引き、実践している企業でさえ成果の出るやり方ができていない今、戦略的に設計された「訪問営業」を実践することに大きな意義が生まれます。
 競合がいない”ブルーオーシャン”で顧客との特別な接点を持つことができるため、問題は手法の良し悪しではなく、成果を最大化する「やり方」を知っているかどうかと言えるでしょう。

 現在訪問営業が注目されている理由については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

「押し売り飛び込み」にならない訪問営業の設計法|成果を出す3つのポイント

飛び込み営業 訪問営業の設計方法について

 現代の訪問営業で成果を出すためには、闇雲に訪問するのではなく、事前にしっかりと戦略を設計することが不可欠です。
 ここでは、「飛び込み営業が迷惑にならない方法」を実現するための設計ポイントを、「訪問営業のコツ」としてご紹介します。

訪問営業設計ポイント①:「訪問リスト」の精度を高める

 まずは「誰に会うか」を徹底的に絞り込むことです。自社の顧客データを分析し、過去の成功事例と共通点の多い企業(業種、規模、地域など)をリストアップしましょう。
 その上で、企業のウェブサイトやプレスリリースを読み込み、「〇〇という課題を持っていそうだ」という仮説を立てることが、「飛び込み営業」を効果的な訪問営業に変える第一歩です。

訪問営業設計ポイント②:「初回訪問のゴール」を明確にする

 初回の訪問営業のゴールを「商品を売ること」に設定することは、あまりおすすめできません。
 初回訪問のゴールは、

・担当者の名前を知る
・名刺を交換する
・有益な情報を提供して顔を覚えてもらう


以上のいずれか、あるいは複数です。ゴールを低く設定することで、「押し売り」の飛び込み営業感をなくし、次への繋がりを作りやすくなります。

訪問営業設計ポイント③:「提供できる価値(Give)」を用意する

 手ぶらでの訪問は、自社製品を売りたいだけの飛び込み営業に思われてしまうのでNGです。
 相手にとって有益な「手土産」を用意しましょう。例えば「〇〇業界の最新動向レポート」「同じエリアの企業様の成功事例」など、すぐに役立つ情報を提供することで、相手はあなたを「売り込みに来た営業」ではなく、「有益な情報を提供してくれるパートナー候補」として認識してくれるようになります。

現代型飛び込み営業 / 訪問営業の実践ステップ【チェックシート付き】

飛び込み営業 訪問営業のチェックリスト

 戦略を設計したら、次はいよいよ実践です。ここでは、BtoBの現場で即使える、現代型訪問営業の具体的なステップを解説します。この流れに沿って動けば、「訪問営業で成果が出ない理由」という悩みが解消されるはずです。

【脱押し売りSTEP1】事前準備(訪問営業前日〜直前)

・企業の最終チェック
訪問先のウェブサイトや最新ニュースを再度確認し、話のネタを探す。

・提供価値の準備
事例資料や調査レポートなど、初回訪問で渡す資料を準備する。

・トークのシミュレーション
「〇〇の件で情報提供に参りました」といった、簡潔で分かりやすい第一声を練習する。

【脱押し売りSTEP2】初回接触(訪問営業当日)

・受付での突破法
「〇〇部の〇〇様(※不明な場合は「ご担当者様」)に、△△に関する地域の情報提供でお伺いしました」と、目的を明確かつ簡潔に伝える。

・担当者に会えた場合
挨拶と自己紹介の後、30秒以内に訪問理由と提供できる価値を伝える。
「〇〇というサービスを取り扱っておりまして、本日はまず御社のビジネスに少しでもお役立てできる情報がないかと思い、ご挨拶に参りました」と切り出す。
そうすることで押し売りではない貢献の姿勢を示し、相手も安心して話を聞く体勢になる確率が上がる。

・不在だった場合
資料と名刺を「〇〇様(ご担当者様)に」と預け、丁寧にお礼を言って潔く退く。「また改めてご連絡します」と次への布石は忘れずに。

【脱押し売りSTEP3】事後フォロー(訪問営業当日〜翌日)

・訪問のお礼と補足情報
名刺交換ができた場合は、その日のうちにお礼メールを送る。メールでは、話した内容の補足や、役立ちそうな追加情報へのリンクを送るとより印象的に。

・不在だった場合のフォロー
資料を預けた場合は、翌日に電話でアプローチする。「昨日〇〇の資料をお預けしたセカツクの△△と申します」と切り出し、担当者に繋いでもらう。

【訪問営業 実践チェックシート】

  • □ 訪問先の業界・事業内容を理解しているか
  • □ 初回訪問のゴール(担当者名の確認 or 名刺交換)は明確か
  • □ 提供できる有益な資料は準備したか
  • □ 30秒で話せる簡潔な自己紹介と訪問理由は準備したか
  • □ 不在だった場合の対応は決めているか

手法の使い分けが鍵!訪問営業・テレアポ・オンライン営業の比較

飛び込み営業 訪問営業と他手法の使い分け

 もちろん、無謀な飛び込み営業をアップデートさせたとしても、訪問営業は万能ではありません。
 成果を最大化するためには、訪問営業・テレアポ・オンライン(DM)といった初期接点を生み出す手法を、目的に応じて使い分けることが重要です。

初期接点を生み出す3つの営業手法(飛び込み営業/テレアポ/オンライン)比較

手法 メリット デメリット おすすめのシーン
訪問営業(飛び込み) ・直接会えるため印象に残りやすい
・熱意や人柄が伝わりやすい
・競合と差別化しやすい
・移動時間がかかる
・不在や門前払いのリスクが高い
・属人化しやすい
・地域密着型の営業
・競合が多い市場
・対面重視の商材
テレアポ ・短時間で多くの企業に接触できる
・コストを抑えやすい
・数を打てる
・担当者に繋がりにくい
・断られやすい
・心理的負担が大きい
・新規開拓を一気に進めたい時
・アポ獲得を最優先したい時
オンライン営業(DM・メール・SNS) ・場所や時間に縛られない
・自動化・仕組み化しやすい
・長期的な接点づくりが可能
・反応率が低くなりがち
・関係構築に時間がかかる
・埋もれやすい
・BtoB商材
・中長期的な営業施策
・リード育成目的

自社商材・ターゲットに合わせた「使い分け」が成果を左右する

 重要なのは、自社の商材特性やターゲットに合わせて最適な手法を選び、使い分けることです。
 
例えば、
・単価が高く、信頼関係が重要な商材 → 訪問営業を軸にする
・幅広い企業に効率よくアプローチしたい → テレアポを中心に活用
・情報収集段階の顧客が多い → オンライン(DM)で接点を作る

といったように、目的によって優先すべき手法は異なります。

 現代の営業で成果を出すためには、「とりあえず全部やる」のではなく、自社に合った手法を見極めた上で戦略的に使い分けることがポイントです。

成功事例で見る飛び込み営業→「設計型」訪問営業の威力

飛び込み営業 訪問営業の成功事例

 ここでは、戦略的に設計された「訪問営業」が成果に繋がった成功例を、弊社のご支援事例を基にご紹介します。

訪問営業成功事例①|株式会社SmartHR様

課題:
展示会やカンファレンスといった従来のマーケティング施策(プル型)だけでは、新規顧客との接点創出に限界を感じていた。特に、地方でまだ接触できていない企業層へのアプローチが急務。

施策:
これまで試してこなかったプッシュ型の施策として、セカツクが訪問代行を実施。ターゲットエリアの企業へ直接訪問し、名刺交換を起点とした新たなコミュニケーション機会を創出。

成果:
Webやイベントだけでは出会えなかった、地方の新規企業層との接点を多数創出することに成功
訪問営業という新しいマーケティング手法の有効性を実感し、今後のエリアマーケティングの可能性を広げる成果に繋がった。

ポイント:
デジタル施策が行き届いた今だからこそ、あえてアナログな訪問営業を戦略的に設計することで、競合他社とは異なる新たな顧客層との接点を切り拓けることを証明した好例です。

詳細:https://sekatsuku.jp/casestudy/promotion/2512/

訪問営業成功事例②|株式会社HITOMIOテクノロジーズ様

課題:
商業施設への出店増加によりチラシ配布が制限され、従来の集客手法が通用しなくなっていた。
また社員による集客対応が本来業務を圧迫していたことも課題に。

施策:
新規出店店舗周辺のオフィスへ直接訪問し、オフィスワーカー層に向けて優待チケットを手渡しで配布。
周辺法人へオフラインでアプローチし、名刺交換や対面での接点づくりを通じて来院のきっかけを創出した。

成果:
配布したチケットを持参して来院する顧客が増加し、施策効果を明確に可視化することに成功。初出店店舗では約120名の集客を実現し、安定した立ち上がりに。

ポイント:
ポスティングやWEB施策では届きにくい層に対し、訪問営業が高い効果を発揮しました。オンラインとオフラインを組み合わせたマーケティング戦略の有効性を示した事例です。

詳細:https://sekatsuku.jp/casestudy/promotion/2652/

また、店舗集客とその他の手法をどのように組み合わせるかについて、もっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

訪問営業 飛び込み営業に関するよくある質問(FAQ)

飛び込み営業 訪問営業のFAQ

 最後に、訪問営業・飛び込み営業に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. やはり実際に訪問しての営業に抵抗があります。どうすればいいですか?

A1. 「売り込みに行く」のではなく、「価値ある情報をお届けに行く」というマインドセットに変えてみましょう。
「断られて当然、少しでも話を聞いてもらえたらラッキー」くらいの気持ちで臨むと、心理的なハードルが下がります。

Q2. 居留守を使われたり、冷たくあしらわれたりした時のメンタルの保ち方は?

A2. 「自分自身が否定されたわけではない」と割り切ることが大切です。相手のタイミングが悪かっただけ、会社のポリシーで対応できないだけ、と考えましょう。
100件訪問して1件でも次に繋がれば大成功です。

Q3. 訪問営業に向いている商材、向いていない商材はありますか?

A3. 地域性が重要なサービス(例:地域の店舗向けサービス、不動産)、実際にモノを見せないと価値が伝わりにくい製品、信頼関係の構築が不可欠な高単価な無形商材などは訪問営業に向いています。

まとめ|「辛い飛び込み営業」は、プロに任せる時代

飛び込み営業 訪問営業のまとめ

 本記事では、「飛び込み営業」のネガティブなイメージを払拭し、成果に繋げるための現代的な「訪問営業」の設計法と実践ステップを解説しました。

 「飛び込み営業は迷惑」なのではなく、「準備なき訪問が迷惑」なのです。重要なのは、精神論や個人のセンスに頼るのではなく、

・訪問先の緻密なターゲティング
・明確なゴール設定
・相手にとって価値のある情報提供
・他手法との戦略的な使い分け


といった「営業設計」の視点を持つことです。

 しかし、冒頭のデータが示す通り、訪問営業は多くの営業担当者にとって精神的な負担が極めて大きい業務。競合が少ない今がチャンスだと分かっていても、「辛い」と感じる業務に自社の貴重なリソースを割くのは難しい、と感じる経営者やマネージャーの方も多いのではないでしょうか。

 株式会社セカツクでは、これまでテレマーケティングや展示会支援で培ったノウハウを活用した、現代の社会情勢に合わせた新しい形の訪問営業代行サービス「チョクゲキ」を提供しています。
 単に訪問件数を追うのではなく、質の高いコミュニケーションを通じて、これまで出会えなかった企業やキーパーソンとの新たな関係構築を目指すサービスです。

 主な特徴は以下になります。

・従来のプル型施策では難しかった、潜在顧客や未開拓エリアの企業へ、
営業のプロが直接訪問し、認知獲得と名刺交換を実現

・500社以上のBtoB営業支援実績に基づき、クライアント企業の課題や目標に寄り添い、
最適な訪問戦略を共に考える伴走型支援

・全国主要都市はもちろん、これまでアプローチが手薄だった地方エリアへも対応可能

・獲得した名刺情報を基に、貴社のインサイドセールスチームと連携、あるいはセカツクによるフォローコールプランを組み合わせて、 リードを育成して商談・受注へと繋げられる仕組みを構築


「プル型のマーケティング施策に限界を感じている」「エリアマーケティングを強化したいが、何から始めれば良いか分からない」といったお悩みをお持ちのBtoB企業の担当者様は、ぜひ1度ご相談くださいませ!

直近の支援事例:「株式会社SmartHR様」
        「株式会社HITOMIOテクノロジーズ様」